日誌

「進路講演会②」について

 11月6日(火)5・6校時、今年度第2回目の「進路講演会」が実施されました。

 今回は、元福島高校校長の斎藤和也先生を講師にお招きして、「私の人生はダブルヘッダー」という演題で講演をしていただきました。

 斎藤先生は、福島北高校校長、教育次長、福島東高校校長などを歴任され、平成12年度末に福島高校校長を最後にご退職されましたが、退職間近の59歳の頃に緑内障を発症され、次第に目がご不自由になったそうです。そして現在は、視野の中心が見えずに、身体障がい者1級の手帳をお持ちになり、県内の各高校等で講演活動をされていらっしゃいます。

 講演の冒頭で、斎藤先生は、元高校校長としての熱い思いを生徒たちへ伝えてくれました。高等学校は、まずは「学びの場」である。そのため、高校生は日々、学び続けなければならない。学ぶことを止めてしまっては、学校が学校たり得ないし、人間としての成長もそこで止まってしまう。

 学びには、日々の授業を大切にするのと同時に、先生方を利用して欲しい。教科書や参考書と向き合うことももちろん大事だが、何か少しでも分からないことがあれば、どんどん先生方に尋ねてほしいと、斎藤先生は生徒たちへ話してくれました。そして先生方には、是非とも、ご自分の教科のプロになって欲しい、とのことでした。

 そして高等学校は、「学びの場」であると同時に、「生活の場」でもある。そのため、日々、仲間と切磋琢磨して友情を育み、部活動等にも積極的に取り組んで、充実した毎日を過ごして欲しい、と斎藤先生は話してくださいました。

 次に斎藤先生は、普段お使いになっている「白杖」を生徒たちへ示しながら、視覚障がい者としての日々の思いを話してくれました。視覚障がい者が外出する際に、「点字ブロック」がいかに大切であるかをお話になり、自転車等で「点字ブロック」決して塞いだりしないよう、生徒たちへ訴えられました。

 また、自転車で走行する際にも、視覚障がい者に十分注意を払って欲しいとも訴えられました。そして、健常者と障がい者が共に生きる社会の実現、「共生」という概念を、生徒たちへ伝えてくれました。

 ご講演の後、全校生を代表して、生徒会長の吉田創造君(2の1)が「お礼のことば」を述べました。

 斎藤先生、生徒たちへの愛情と情熱がこもったご講演、ありがとうございました。斎藤先生の熱い思いは、確実に生徒たちへ伝わったと思います。生徒たちは、今後の高校生活において、これまで以上に一日一日を大切にし、そして、障がいのある方の存在と「共生」という概念を強く意識しながら、毎日を過ごしてくれるものと期待しています。

 斎藤和也先生、ご講演、本当にありがとうございました。